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  • 2016年12月11日(日)

[あおトピ] ノーベル賞級!? 〝青森のディラン〟坂本サトル

「青森のディラン」については〝完全否定〟した坂本サトル
「青森のディラン」については〝完全否定〟した坂本サトル
節目を迎える2017年も、青森のミュージックシーンの盛り上げ役になりそう
節目を迎える2017年も、青森のミュージックシーンの盛り上げ役になりそう

 ノーベル文学賞、ボブ・ディランの代名詞と言えば「歌う吟遊詩人」。ヒット曲「天使達の歌」で知られる青森県出身のミュージシャン坂本サトル(49)も、リリック(歌詞)に力点を置き、飾り気の無いストレートな詩的表現で日常の暮らしや心象風景を描く楽曲作りをしてきた。ギターを弾きながら淡々と自然体で歌う姿も、ディランに通じなくもない。「青森のディラン」─。勝手にそう名付け、本人に会いに行ってきた。

 坂本は1992年のメジャーデビュー(バンド「ジガーズサン」)以来、東京や仙台を中心に活動してきたが、2年半前に青森県内に拠点を移した。自身の楽曲はもちろん、自治体・団体の応援歌制作や、テレビドラマ・映画の音楽などを手掛け、複数のラジオ番組でパーソナリティーも務める。いまや青森の音楽・エンターテインメントシーンには欠かせない一人だ。

 リリック以外に坂本の音楽の特徴を挙げるなら、バンド時代から続く王道ロックにとどまらず、ミディアムテンポのバラード、軽快なポップスまで振り幅が広いこと。その柔軟性は音楽活動にも見え、近年は東北を拠点にするアイドルユニット「パクスプエラ」などのプロデューサーとしての顔が加わった。

 今秋はサッカーJFL「ラインメール青森FC」のチームオフィシャルソングを制作。「傷を庇う事が邪魔になる日もある やがて迷いは消えるだろう」─。競技場内に響き渡るガチガチのロックに、サポーターからは「応援歌らしくない歌詞と、力強い歌声がカッコイイ」(26歳男性)と好評だ。

 「自分の思いだけで音楽を作るのではなく、お題に合わせた曲作りもできる。それが両立できる人は全国でもわずか」と坂本を評するのは、二十数年来の付き合いというエフエム青森放送部長の鈴木耕治さん(48)。せっかくなので「青森のディラン」説について尋ねると「サトルさんは(ちまたでうわさのディランのように)ひねくれてはいませんよ」と一笑に付された。

 ここは坂本自身がどう考えているのかと、本人に恐る恐る取材してみたら「ピンと来ないし、非常におこがましい」と恐縮しきり。そう言えば、ディランのノーベル賞受賞決定時、某新聞が県内の音楽関係者の一人としてコメントを紹介していたはずだが…。「今春の東京公演で初めてじっくり聴いた程度。たまたまディランのTシャツを着ていたことをツイッターに載せたら取材された」と明かし「東京公演ではまったくファンサービスがなかった。こんな風にとんがっているオジサンもいるんだなって、逆に感心したよ」。

 ちなみに、「ピコ太郎」のプロデューサーで、青森県出身のタレント古坂大魔王(43)とも親交があるそうで「すごいよね。ピコ太郎の予想以上の盛り上がりに本人が戸惑っているとは思うけど、それで気持ちが浮つくような人ではないよ」。同郷の〝時の人〟に、ロック人らしく熱いエールを送る。

 結局、「青森のディラン」の称号は本人の完全否定でお蔵入りだが、坂本が今後も青森の音楽を盛り上げる一人であることは変わらない。しかも50歳の大台を迎える2017年は、デビュー25年目でもあり、精力的な活動は加速しそうだ。

 「特に節目を意識していないが、そろそろ自分自身のアルバムも作らなければ」。そう苦笑いした後、すぐに真顔で「青森の音楽、エンターテインメントのクオリティーを高めたい。何でもいいから、青森から『一等賞』の曲を作りたい」。言葉の一つ一つから、熱いロック魂が〝ビンビン〟と伝わって来る。(蜜)

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