| 2003年12月19日(金) |
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地方自治体の「アンテナショップ」が東京都内で展開する郷土料理店が人気だ。ブームの讃岐うどん、旬のカキ、魚沼産コシヒカリ…。ふるさとの味をランチで気軽に楽しもうと、昼時のオフィス街はサラリーマンやOLの行列ができる。観光案内所も併設。「味に納得したら、次は遊びに来て」と相乗効果も期待している。 ▽素材にこだわる 香川・愛媛両県のアンテナショップ「せとうち旬彩館」(港区)。昼だけで二百五十食が売れる讃岐うどんは、ざる四百円。かきあげも一個九十円と立ち食い店並みだ。 「讃岐うどんブームの裏で冷凍品を出す店もあるが、うちは県の看板を背負っている」。店長の松山秀典は本場高松市の職人から半年間指導を受けた。毎朝自らうどんを打っている。 香川県の農業試験場が育成したうどん用小麦「さぬきの夢2000」を使う。ほとんどの素材は両県の農協や漁協から割安で入る。「同じ値段で出せる店は都内にない。協力のおかげです」 「表参道・新潟館ネスパス」(渋谷区)は、素材を重視した和食御膳が充実。新潟の老舗ホテル直営で、こだわりはコシヒカリ。全国区の人気を誇る魚沼産の中でも、上位にランクされる川西町産に限定。契約農家の減農薬米を毎日精米する。 ご飯のおかわりは無料。支配人の山田哲也は「ランチに丼三杯食べる男性客もいますよ」と話す。 ▽「食」を入り口に 地元のPRや特産品を販売するアンテナショップは、銀座など都心の繁華街に都道府県レベルで二十七店ある。月一億円を売り上げる店もあり、うち約三分の一が飲食店も設置している。 日本一の乗降客数を誇るJR新宿駅前にある「広島ゆめてらす」。一九九八年に東京駅前から移転する際、郷土料理店も新たにオープンした。 広島県の寺岡英一東京事務所次長は「まずは身近な『食』を一つの入り口にして、うちの県に興味をもってもらおうと考えた」と説明する。 旬のカキを使った特製丼や広島風お好み焼きのランチを求め、連日行列ができる。来客者は一日平均千人と移転前の約十倍まで膨らんだ。 二階には、専門の観光相談員が常駐。お薦めの旅行プランを準備し、鉄道の時刻やホテルの予約状況もその場で調べてくれる。こちらを訪れる人も増えたという。 寺岡さんは「料理に満足した後は、ぜひ広島にも足を運んでほしい。おいしい空気や人情も味わえます」と話している。 |