| 2010年5月25日(火) |
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お医者さんとざっくばらんに話しませんか―。関西地方の主婦らが、医師から病気やお産について分かりやすく教えてもらい、コーヒー片手に語り合える場をつくる活動を始めている。名付けて「メディカル・カフェ」。まだ手探り状態だが、主催者は「医者と患者が互いを理解し、うまく付き合えるきっかけにしたい」と期待している。 ▽リラックス 「お産は想像以上に問題が起きることも多いんです」。20人以上の男女を前に産婦人科医の宋美玄(ソン・ミヒョン)さんが切り出した。3月に京都府の公共施設の会議室で開かれた初会合。「安全で当たり前と思わないで」と続けるとメモをとっていた何人かがハッとして顔を上げた。 妊娠中に避けるべき薬や旅行時の注意など妊婦の心得が続く。 宋さんが身ぶり手ぶりを交え、関西弁で時折、笑いを取ると、硬かった会場の空気は一転してリラックスムードに。質問時間では参加者がコーヒーを飲みながら次々に手を挙げた。 「ちゃんと知識を持って出産する人が多いんですか」。女性の問い掛けに宋さんは「残念ながら少ない。健診を受けず臨月に飛び込んでくる人もいます」と打ち明けた。 30代の女性は「知らないことも多く、役立つ情報を聞けて良かった」と納得した様子だった。 ▽不毛なやりとり 発起人の一人で京都市の主婦山根希美(やまね・のぞみ)さん(42)が開催を思いついた理由は、通院をきっかけに参加したインターネットの掲示板で見た医師と患者の対立だった。「担当医が話を聞いてくれない」「たらい回しにされた」と患者が書くと、医師は「患者はお客さまじゃない」「こういう人が医療を崩壊させる」と不毛なやりとりが続いた。 「患者に十分な情報がないから対立するのではないか」。山根さんは不満をぶつけるのではなく素直に「教えて」と書き込み始めた。すると医師も冷静に情報を提供してくれるように。宋さんもその一人だった。ネットでやりとりするうち、顔を合わせて意見を交わす会を思いついた。 山根さんは「今後はテーマや参加者を広げたい。共感した人にはそれぞれの地域で開いてほしい」と望んでいる。 医療とメディアの関係に詳しい東大医科学研究所の松村有子(まつむら・ともこ)特任助教によると、こうした集まりは全国でも珍しいという。松村助教は「誰でもいつかは患者になる。当事者になる前に語り合うことで健康について理解し、上手に医者を利用してほしい」と話している。 (共同通信社) |